仙台大学通信教育指導室メールマガジン 第79号
2024.09.26 THU
通信教育指導室から、こんにちは。
2017年の学習指導要領改訂により、小学校英語科が必修化されるとともに、新たに文字(アルファベット)の指導も入ってきました。
指導時間の確保が難しい中、先生方が一番苦労する分野ではないかと思います。
そこで、子どもたちがつまずきやすいポイントとその理由について考えていきたいと思います。
文字指導 … 子どもたちの素朴な疑問を大切に
始めに、子どもたちの自由英作文を紹介しましょう。

なかなかいい英作文です。伝えたい内容がしっかり伝わってきます。
加点法を大切にするわたしの採点では、文句なしに「花まる」です。
しかし、減点法が主流の日本の教室では、こんな初歩的な間違いは許されません。
《 × bog → 〇 dog 》
《 × dooks → 〇 books 》
ピンチをチャンスに!
作文の中のbogやdookは、入門期の子どもたちがおかす典型的なミスです。
こんなときこそ、ピンチをチャンスに変えて、子どもたちを「深い学び」に誘うのが、本物の教師と言えましょう。
口には出さないけど、子どもたちはみんな思っているのです。
大文字では右向きだった【D】のお腹が、どうして、小文字になると左向き【d】になるんだろう? |
この誰もがもつ疑問に向き合い、その謎に迫っていく絶好のチャンスを、「もっと練習しなさい」なんていう安っぽい言葉で叱り飛ばして逃してしまうなんて、「モッタイナイ!」の一言です。
なんでDがdになるの?
その昔、アルファベットは大文字しかありませんでした。
その大文字から800年もの年月をかけて、より狭いスペースにより多くの情報を盛り込むことができる、小文字が生まれてきたのです。

T:さあ、大文字【D】がどのようにして、小文字【d】へと変身していったのか、その変遷をたどる体験ツアーを始めましょう。
4人グループになって、大文字【D】の形を自由に変えながら、小文字【d】を作ってみよう。

C:なるほど、こんな風に書いていくとお腹が、右向き(D)から左向き(d)に変わっていった理由がよく分かる。
こんな感じで、(G)、(Q)、(R)などについても、大文字から小文字への変遷の過程を追体験していきます。

自分たちの予想と「正解」を照らし合わせながら、
C:やったね!予想通り!
C:う~ん、なるほど!
C:こうきたか。
……、などの声があがれば大成功です。
実体験を通した納得感が土台にありますので、機械的な暗記や反復練習に比べ、定着の度合いがはるかに高くなります。
正解を下に示します。是非、子どもたちを「深い学び」の世界に誘ってください。

アルファベット小文字の誕生秘話-なかなか奥が深く、面白いですね。 (*^-^)