tanbowaii's world
HOME > 教職支援 > 仙台大通信メルマガ > 第72号

仙台大学通信教育指導室メールマガジン 第72号

2024.08.01 THU

通信教育指導室から、こんにちは。
先日思うところがあり、東日本大震災直後の2011年の手帳を読み返しました。
2011年5月25日の欄に、「亘理町立荒浜中学校訪問、大学の同期の仲間から託された15万円寄贈」の記録。そして、欄外に、

下校後、襲った津波 / 奇跡的に全員無事 / 仙台大ボランティア-自衛隊の連携
ユニフォーム-野球部、バレー部 / 地盤沈下1m / 部活交流 / 義援金募金

のメモ書き。仙台大ボランティアの文字に、思わず目が吸い寄せられました。
すぐパソコンを立ち上げ、震災直後の仙台大ボランティアの取組を調べてみました。


被災地支援の中核を担った仙台大ボランティア


FOOTWORK, TEAMWORK, NETWORK
三拍子揃った仙台大の迅速な対応

仙台大学の学生の強みは、なんといっても三つのワーク(フットワークの軽さ、ティームワークのよさ、ネットワークの広さ)のよさにあります。
東日本大震災からの復旧・復興過程における仙台大学の組織的な取組が、そのことを雄弁に物語っています。当時の仙台大学の取組のあらましを振り返ってみましょう。


荒浜中学校と仙台大ボランティア

2011年3月31日発行の『仙台大学Monthly Report Vol.58 震災特別号』に、亘理町から

① 瓦礫の撤去作業、② 要援護者の見守り、③ エコノミー症候群予防の運動指導、④ 子供の遊び相手と学習支援、⑤ 物資・衣類の提供と仕分け作業など、

5つの分野でボランティア派遣要請があったことが記されています。
派遣要請を受けた仙台大学は3月中に災害ボランティア組織を立ち上げます。支援先の状況とニーズを把握しながら、3月28日に一般ボランティア登録学生への災害ボランティア参加の呼びかけを開始します。そして、4月6日を皮切りに、大学のバスをフル活用して、亘理町をはじめとする沿岸部に連日大勢の教職員・学生が出向き、荒浜中や荒浜小、長瀞小、吉田保育所などでのがれき撤去、イチゴ用ビニールハウスの泥かきなどに汗を流しました。

左:作業開始時  右:床が見えるようになった教室

上の写真は、町内の小学校で行った泥のかき出し作業の様子です。子どもたちに「楽しい教室」を取り戻すために、教職員と学生が心をひとつにして頑張りました。
加えて、津波で流されてしまったジャージやユニフォーム、運動用具などの支援も行い、子どもたちに笑顔を届けました。

笑顔いっぱいの荒浜中学校女子バレーボール部
(「3.11東日本大震災災害ボランティア活動報告書」p.128)

さらに、災害ボランティアの活動を陰で支えた運動栄養学科の「おにぎり隊」の活動など、各学科の持ち味を生かしたすばらしい組織的な取組がありました。


健康づくり支援―避難所に笑顔の花

仙台大学の学生のもう一つの持ち味は、健康支援・維持活動のプロであるということです。
健康福祉学科や運動栄養学科を中心に、多くの学生が、「エコノミークラス症候群」や「廃用症候群」予防のための健康支援・維持活動に「健康づくり運動サポータ―」として息の長い支援活動を行いました。

(仙台大学東日本大震災災害ボランティア報告書より)

震災直後の避難所での活動、そして、そ仮設住宅に移ってからの活動を通して、運動に親しむだけでなく、肩をもみながらコミュニケーション活動を楽しむなど、被災者同士の交流やコミュニティづくり、孤立防止に大きく寄与しました。

運動栄養学科4年の佐藤幸子さんは、1年間のボランティア活動を振り返り、次のように語っています。

エコノミークラス症候群予防のための避難所での運動教室では、運動を望む方も望まない方も一緒に過ごす体育館で行うしかなかったため、迷惑がられているように感じるときもありました。しかし、定期的に訪れ顔見知りになるにつれ、震災当初の辛い思い出などを聞くことができるようになりました。信頼関係が築けた瞬間だと思いました。
仮設住宅の運動教室では、茶話会のついでとして運動をしていくといったように、気軽に運動に参加していただきました。運動教室は集会所に集まって運動をするだけでなく、家から出るきっかけになっていると思いました。運動教室を楽しみにしていただいている方も多く、とてもやりがいを感じています。
運動教室はがれき撤去のように目に見えるようなボランティアではありませんが、健康な体を維持することや人と触れ合うことなど、とても意味のあるボランティアだと思いました。ボランティアに参加して本当によかったと思っています。

利他の精神は仙台大学の真髄です!
3年生までに、柴田町の《未来先生》等の各種ボランティア活動に積極的に参加しましょう。
学校現場での体験は、大きな飛躍の力になります。


★ メルマガ次号へ ★