仙台大学通信教育指導室メールマガジン 第63号
2024.05.30 THU
通信教育指導室から、こんにちは。
今回は、『新しい国語3上』の中から「自然のかくし絵」の教材を取り上げ、説明文を読む力を育てる授業づくりについて考えていきます。
3年 「自然のかくし絵」…「問い」と「答え」に着目する
〔事例〕 3年生 『自然のかくし絵』
本教材は,自然の中を生き抜く昆虫の保護色の役割について具体的な例を挙げながらわかりやすく説明しています。子どもたちにとって身近な昆虫についての話題であるため、自身の体験と結び付けながら興味や関心をもって読むことができる教材です。
また、説明文を読み解く手がかりとなる接続語や,「問い」に対する「答え」が明確に記されているため、文章を正確に読み取る力を育てるのに適しています。
まず、教科書38ページの大きな写真を使って、単元の導入に入ります。
T:この写真に何かかくれているらしいんだけど、みんなわかる?

C:はい、ナナフシというこん虫がかくれています。
T:ほんとに? この枝みたいなのが? こんなの初めて見た。
こんなやりとりをした後に、本文の音読をします。そして、次のように問いかけます。
T:「自然のかくし絵」という文の中に、4種類のこん虫が出てきました。言えるかな。
ペアになって、どんなこん虫が出てきたか確かめましょう。
全員起立。
ペアで話し合って、4種類のこん虫の名前をノートに書き終わったら座ってください。
全員が座ったところで、こん虫の名前を確認しながら、黒板に写真を貼っていきます。
T:こん虫の他に、どんな生き物が出てきたかな。これも、ペアで確認しましょう。
同じようにノートに名前を書かせてから、発表させます。
そして、こん虫以外の生き物が、鳥とトカゲであることを確認し、写真を追加します。
黒板に並んだ6枚の写真について、それぞれに関係のある段落はどれか、ペアで考えさせます。

子どもたちの発表をもとに、段落の内容を確認しながら、写真を貼っていきます。

T:実はこの「自然のかくし絵」には、次の二つの文も入っていました。(黒板に貼る)
A こん虫は、ほご色によって、どのようにてきから身をかくしているのでしょう。 |
B では、こん虫は、どんなときでもてきから身を守ることができるのでしょうか。 |
AやBのように「どのように~しているのでしょう」とか「でしょうか」とか尋ねる文のことを「問い」の文といいます。「問い」の文の後にはどんな文がくると思いますか。
C:「問い」の文の後には、「答え」の文がくると思います。
T:そうですね。Cさんの言うとおり、「問い」の後には「答え」が来るんだよね。
実を言うと、AとBの「問い」の文は、もともと3段落と8段落のところに入っていました。さっきのCさんの答えもヒントにして、まずAの文がどこに入っていたのかを考えて、ノートに答えを書きましょう。(少し時間をとる)全員起立。Aの文がどちらの段落に入るか、その理由もいっしょに、ペアになって話し合いましょう。
4段落から7段落までが問いAの「答え」になっていることを確認して、次に進みます。

このように、「問い」と「答え」の関係をとらえることの大切さに着目させながら、説明文を論理的に読みとっていくコツを教えていくといいでしょう。