仙台大学通信教育指導室メールマガジン 第56号
2024.04.04 THU
通信教育指導室から、こんにちは。
前号で紹介したアナグラムを使った坪田先生のアイスブレーキング、そして、正木先生の「指折り計算法」のススメ、さすがでしたね。
さて今回は、ハンズオン・マスの第一人者・坪田先生の面目躍如。大量の1円玉を駆使した、九九表のヒミツを探る楽しい授業を紹介します。
意外な発見や気づきが算数好きをつくります。
九九表の秘密 - 1円玉を重ねて並べたら何円になる?
T:今日は特別に先生の宝物を持ってきました。ポケットに入っています。
(上着のポケットを揺らして、音を聞かせる)宝物が何か、当てられるかな?
C:う~ん、宝と言えば、やっぱりお金かな?(同様の意見、多数)
T:みんな先生のことをお見通しだね。今日は先生の宝物の一円玉を全部持ってきました。
(全員に1円玉を1枚ずつ配る)それでは、定規を使って1円玉の直径を測ってみて!
C:お~っ、2cmぴったりだ。ということは、半径は1cmちょうどだね。すげーっ!
T:しかも~、1円玉の重さは、なんとぴったり1gなんだよ。すごいね~。
さて今日は、その1円玉を使った問題にチャレンジしてみたいと思います。
九九表があります。右の写真のように、九九表の各マスの上に、そのマスに入っている数と同じ枚数の1円玉を積み上げます。 |
T:難しそうだね。できそうかな? これから配る先生オリジナルの1マス2cm四方の九九表を使い、4人グループでワイワイガヤガヤ、自由に考えてみよう!
【考え方①】
C:こんなの簡単、簡単!1の段から順番に足していけば、いいんだよ。4人で手分けして、最後に合計すればできあがり。よし、やるぞ~!
時間はかかるが,このように地道に足していく方法も、もっとも基本的な考え方として評価しましょう。グループ内で分担して計算するなどの工夫も、大いに褒めてやりましょう。
(1+……+9)+(2+……+18)+……+(9+……+81)=2025(円)
【考え方②】
次は、各段の合計が45の倍数になっていることに着目して、解いていく考え方です。
1の段の合計:1+2+3+ 4+……+ 8+ 9=45×1
2の段の合計:2+4+6+ 8+……+16+18=45×2
………………………………………
9の段の合計:9+18+27+ …… +72+81=45×9
《 九九表の合計 》
45×(1+2+3+4+5+6+7+8+9)=45×45=2025(円)
【考え方③】
九九表の各段、各列の数に着目し、平均(平(たいら)らに均(なら)す)の考え方を活用した考え方です。

各段の矢印で結んだ数の平均が、各段の真ん中の数になることを確認する。
【作業1】 表1の各段の数を中央の列の数に書き換える。 → 各列の矢印で結んだ数の平均が、各列の真ん中の数25になることを確認する。
【作業2】 表2の各列の数を中央の段の数25に書き換える。 → 【作 業1】と【作業2】の二段階の作業を経て、表1の全てのマスの数を平らに均すと、全部のマスが25にそろう。
25の数は9×9で、全部で81個。
九九表の数を平均すると全部25になります。したがって、25×81=2025(円)
45×45(【考え方②】)
= 5×9×5×9
= 5×5×9×9
= 25×81(【考え方③】)
= 2025(円)(!!)
◎ 式を変形すると、【考え方②】 が 【考え方③】 とつながっていることが分かります。
