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仙台大学通信教育指導室メールマガジン 第03号

2023.01.24 TUE

通信教育指導室から、こんにちは。
メルマガ第02号はいかがでしたか。かけ算マジックで現れる数字の美しさ、感動ものでしたね。
実際に授業をしてみると、777とか555という答えが出るたびに、「えっ、スゴイ!」「なんで?」の声があがり、笑顔で計算を楽しむ雰囲気ができてきます。是非、自分の持ちネタにしてください。

今回も細水先生の著作から、子どもたちが「きまりを見つけ、きまりを使う」楽しさを味わいながら、算数好きになっていく、ワクワク感いっぱいの「授業のタネ」を紹介しましょう。
この教材は大河原小学校の公開研究会(令和5年1月20日開催)でも取り上げられました。



教科書の定番問題をアレンジ……きまりを見つけ、きまりを使う楽しさ

教科書には、よい問題がたくさんあります。しかし、塾へ通っている子は、既に解いたことがある教科書の問題には見向きもしませんし、算数が苦手な子は、問題が解けないと思えばすぐに諦めてしまいます。そうなると、授業も盛り上がりません。
ですから、どうすれば子どもたちが問題に食いついてくれるのか、自分なりにアレンジを加えることが、授業を成功させるポイントです。

例えば、4年生の「変わり方」などで定番になっている、マッチ棒の数を求める問題。

問1
マッチ棒で正方形を5個つくるとき、マッチ棒は何本必要ですか。

という問題は教科書にもよく載っていますが、これをクラスの実態に合わせてアレンジします。

普通に問題を解けば、正方形が5個のときは、マッチ棒は16本必要になります。
式にすると、4+3×4=16です。
ここで「えっ?」「本当?」と聞き返します。すると、子どもたちは「だって、最初は4本で、あとはコの形で3本が4つ」といったきまり(論理)を見つけて、説明するはずです。

問題を解く前に正方形を5個つくったときの図を描いて、マッチ棒を一本ずつ数える子がいたら、

「さっそく図を描いて数えている友だちがいるよ。いいね。」
と紹介し、図や絵を描いて考えることの大切さ(価値観)を、子どもたちに伝えましょう。
では、「答えを出す」活動ではなく、「式を読む」活動にアレンジして、この問題を考えさせたらどうなるでしょう。

問2
あるクラスで「マッチ棒を使って正方形が5個横一列に並んだ形をつくるとき,マッチ棒は何本必要ですか」という問題を出したところ,次の三つの式が出てきました。
それぞれどんな考えで式を立てたのでしょうか。図をうまく使って説明しましょう。

  ① 4+3×4=16   ② 1+3×5=16   ③ 4×5-4=16 

ペアやグループで相談しながら考えさせると「あっ、なーるほど!」「そうなんだ!」「わかった!」などの声があちこちから聞こえ、きっと楽しい雰囲気で学習が進むはず。
そこで、「次の問題は超難問です。算数名人にしか解けないと思うけど、できるかな?」

問3
マッチ棒で正方形を10個つくります。マッチ棒は何本必要ですか。


問1と問2を解いて、きまりを見つけた子どもたちは、そのきまりを使ってあっという間に解いてしまいます。ノートに正しく解いている子どもがいたら、すかさず、「すごい!天才!」と声掛けしましょう。

(答え:31本)

さて、正方形の問題が分かったら、次は正三角形に挑戦です。

問4
マッチ棒で正三角形を5個つくります。マッチ棒は何本必要ですか。


正方形バージョンを学習した子どもたちにとっては、この問題は簡単すぎるようです。
「答えといっしょに、三つ式を考えてごらん」と促してみましょう。
(答え:11本 式:① 3+2×4 ② 1+2×5 ③ 3×5―4)
最後に、究極のチャレンジ問題を出します。みんな解けるかな?

問5
マッチ棒で横に5個並んだ立方体(サイコロの形)を作ります。マッチ棒は何本必要ですか。

平面から立体になるので、難しくなると思われるかもしれませんが、子どもたちは意外と簡単に解いていきます。
考え方は、正方形、正三角形のときとかわりません。
最初の立方体の辺12本と、そこから重なる辺をひいた数8に個数をかけるだけです。子どもたちは、① 12+8×4 や ② 4+8×5、 ③ 12×5-4×4 のいずれかの式を使って、44本という答えを導きだします。
ここまでできるようになったら、みんな算数名人!
算数って、楽しいネ!


『算数のプロが教える教材づくりのコツ』細水保宏著(東洋館出版社2011) p.044

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